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待ち伏せするだけでストーカー? 逮捕される可能性や解決策を解説

2021年08月23日
  • 性・風俗事件
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待ち伏せするだけでストーカー? 逮捕される可能性や解決策を解説

恋愛関係にある相手や、好意を抱いている相手に「待ち伏せしてでも会いたい」と考えることもあるでしょう。自分は行為を抱いている人に危害を加えるつもりはないのに、その人や警察からストーカーの疑いをかけられている方もいます。しかし、法律に照らしてみると、「待ち伏せ」行為はストーカー規制法に違反してしまうおそれがあります。

宮城県警察本部の県民安全対策課が公表している令和3年6月末時点のデータによると、ストーカー行為に対する相談件数は377件もあったそうです。

このコラムではストーカー規制法における「待ち伏せ」について、どのようなシチュエーションで規制を受けるのか、逮捕や刑罰を受けるおそれがあるのかを、仙台オフィスの弁護士が解説します。

1、相手を待っていただけでも犯罪になるのか?

元交際相手や意中の相手とコンタクトを取りたいがために、相手の自宅周辺や通勤・通学経路の途中で通りがかりを待つ行為をしてしまったという人もいるのではないでしょうか。自分が好意を抱いている人に危害を加えるつもりはないと思っていたとしても、その人や警察からストーカーの疑いをかけられている可能性もあります。
法律に照らしてみると、この行為がストーカー規制法に触れてしまうおそれがあります。

  1. (1)ストーカー規制法における「つきまとい等」にあたる

    ストーカー規制法は、正しくは「ストーカー行為等の規制等に関する法律」といいます。
    同法の第2条1項には「つきまとい等」として次の8つの行為が掲げられています。

    • つきまとい・待ち伏せ・押しかけ・うろつき など
    • 行動を監視していると思わせるようなことを告げる
    • 面会・交際の要求
    • 著しく粗野または乱暴な言動
    • 無言電話・拒まれても連続して電話をかける・FAX・メール・SNS・文章等を送信する
    • 汚物や動物の死骸などの送付
    • 名誉毀損
    • 性的羞恥心の侵害


    以上のとおり、ストーカー規制法には「つきまとい」、「待ち伏せ」などが明示されています。恋愛感情に基づいて相手の自宅周辺や勤務先・学校の経路、相手が日ごろから立ち寄る先などで待ち伏せる行為は、ストーカー規制法における「つきまとい等」とみなされる可能性がある行為だといえるでしょう。

    また、令和3年(2021年)の改正によって、相手が実際にいる場所への押しかけや見張りなども、規制対象行為に含まれました。

  2. (2)待ち伏せを繰り返すと「ストーカー行為」になる

    待ち伏せは「つきまとい等」に該当します。

    ストーカー規制法第2条3項は、同一の者に対して、つきまとい等にあたる行為を反復した場合に「ストーカー行為」が成立するとしています。
    「つきまとい」行為は、相手の身体の安全や住居などの平穏、名誉、行動の自由を害するような不安を覚えさせるような方法により行われる場合であれば該当する可能性があり、「会いたいだけ」、「顔をみたかっただけ」などの理由だとしても、相手が嫌がっているにもかかわらず、待ち伏せ等のつきまとい行為を繰り返せば、ストーカー行為になり得るのです

  3. (3)ストーカー規制法違反の刑罰

    ストーカー規制法に違反した場合、次の刑罰が科せられます。

    • ストーカー行為をした場合
      • 1年以下の懲役または100万円以下の罰金
    • 禁止命令等に違反してストーカー行為をした場合
      • 2年以下の懲役または200万円以下の罰金
    • 禁止命令に違反した場合
      • 6か月以下の懲役または50万円以下の罰金


    ストーカー事件の場合、警察本部長または警察署長による警告がなされることがあります。警告を受けた時点で、どのような行為によって警告を受けたのかを知ることができるでしょう。直接的に危害を与えていないとしても、相手が恐怖を感じている以上、行動を見直すことが必要です。

    これにも応じずさらにストーカー行為を繰り返した場合は、都道府県公安委員会から禁止命令が発せられます。禁止命令には法的な拘束力があるので、命令には従わなければなりません。もし、禁止命令を無視しストーカー行為を再び犯せば、2年以下の懲役または200万円以下の罰金という、非常に重い処罰を受けるおそれがあります。

    なお、すべてのケースにおいて警告や禁止命令が先に出されるわけではありません。被害者が告訴した場合などは、刑事事件として捜査が進み、警告や禁止命令を受けずに逮捕される可能性もあるでしょう。

2、待ち伏せ行為を規制する法律

待ち伏せ行為を規制する法律は、ストーカー規制法だけではありません。全国の都道府県で定められている「迷惑防止条例」でも、つきまとい行為等として「待ち伏せ」は禁止されています。

ストーカー規制法における待ち伏せは、恋愛感情や好意の感情が満たされなかったことに対する怨恨(えんこん)の感情に基づいている場合に規制されます。一方、迷惑防止条例では、特定の人物に対するねたみや恨み、嫌がらせなどといった、悪意の感情に基づく場合が規制の対象です。

宮城県においては、「迷惑行為防止条例」の第12条において、正当な理由のない待ち伏せ行為などが禁止されており、違反すれば6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

3、待ち伏せで逮捕される可能性はある?

待ち伏せ行為が一度だけであれば、被害者が警察に相談した場合であっても警察から事情聴取や警告を受ける可能性はあるかもしれませんが、逮捕される事態にまで発展する可能性は低いです。

ただし、何度も待ち伏せをしている、被害者本人から「やめてほしい」と拒否されたのに待ち伏せを繰り返しているといった状況があれば、「ストーカー行為」をしたとしてストーカー規制法違反により、逮捕されるおそれがあります。

  1. (1)現場を押さえられると現行犯逮捕される

    被害者が警察に相談して被害届や告訴状を提出している場合など、待ち伏せ行為を繰り返してれば現行犯逮捕されてしまうおそれがあります。

    被害者が「いつも帰宅途中の道端で待ち伏せしている」などと相談していれば、張り込みなどの方法で待ち伏せ行為を現認され、逮捕されることがあるでしょう。

  2. (2)後日に通常逮捕されることもある

    待ち伏せ行為を現認されなかったとしても、被害者の供述などに基づいて逮捕状が発付されれば、逮捕状に基づく通常逮捕を受けるおそれがあります。

    警察官が、いつ、どこで、何回くらいの待ち伏せがあったのか、ストーカー行為に関する証拠を把握している場合であれば、通常逮捕をされる可能性があります。通常逮捕の場合、逮捕状をもった警察官が自宅などを訪ねてきてその場で逮捕される、事情を聴きたいと警察署に呼ばれ、逮捕されるといったパターンが考えられます。

4、逮捕や刑罰を科せられるのが不安ならば弁護士に相談

待ち伏せしたことによってストーカー行為の疑いをかけられている場合、なによりもまず弁護士への相談を優先させましょう。弁護士に相談して適切なサポートを得ることで、逮捕や刑罰を科せられるといった厳しい状況を回避できる可能性があります。

また、ストーカー事件をできる限り穏便に解決するためには、被害者との示談交渉は欠かせません。

正式に被害届や告訴の受理に至っていない段階であれば、示談が成立することで事件化を回避することもありえます

ただし、ストーカー事件の示談交渉は容易ではありません。
ストーカー行為の疑いをかけられている方が「話し合いで解決したい」と求めても、相手が連絡に一切応じない、あるいは交渉をかたくなに拒否されるおそれがあります。示談交渉をしつこく迫っていると警察が「危険な状況だ」と判断する可能性もあるので、加害者本人による交渉は控えるべきです。

ストーカー事件においては弁護士に交渉を一任すれば、被害者の意思次第でもありますが、示談交渉がうまく進むこともあります。

5、まとめ

元交際相手や意中の相手に思いを伝えたいとしても、繰り返して「待ち伏せ」をしていればストーカー行為とみなされ、逮捕・刑罰を受けるおそれがあります。

ストーカー規制法違反は、従来は被害者の告訴がないと検察官が起訴できない「親告罪」でしたが、平成29年の改正によって「非親告罪」へと変更されました。
つまり、被害者が告訴しなかった場合でも検察官の判断次第で起訴に踏み切るおそれがあるので、不起訴処分の獲得を目指した弁護活動は不可欠です

待ち伏せ行為が原因でストーカー容疑をかけられてしまったら、直ちにベリーベスト法律事務所 仙台オフィスへご相談ください。
刑事事件の弁護実績を豊富にもつ弁護士が、解決に向けて全力でサポートします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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