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遺産トラブルを防ぐ遺言書。 法的に有効な書き方や注意点とは?

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2018年12月28日
  • 遺産を残す方
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  • 仙台
  • 弁護士
遺産トラブルを防ぐ遺言書。 法的に有効な書き方や注意点とは?

裁判所が公開している「司法統計」によると、遺産相続で折り合いがつかず裁判に至った例は、平成29年度には12,166件もありました。仙台高裁管内でも808件にのぼります。また、遺産分割事件のうち、認容・調停成立した件数は、平成29年度で7520件です。そのうち、遺産総額1000万円以下が2413件(32%)、1000万円〜5000万円以下が3266件(43%)。合計すると遺産総額5000万円以下が75%を占めています。

つまり、自宅の土地建物と現預金といった一般的な遺産内容であっても、十分に「裁判沙汰」となってしまう可能性があるということです。けっして他人事ではありません。

自分に万が一のことがあったあと、家族の間で相続トラブルとならないようにするには、遺言書を残しておくことが有効です。この記事では相続トラブルを避けるべく、正しい遺言書の作成方法について、最新の情報を含め弁護士がくわしく解説します。

1、遺言がないケースはどうなるのか

遺産に関する法律上の呼び方として、亡くなった方は「被相続人(ひそうぞくにん)」、遺産を受け取る方は「相続人(そうぞくにん)」といいます。相続人が複数いるときは、全員が「共同相続人」と呼ばれる立場となります。

では、そもそも遺言書がなかった場合、相続はどう行われるのでしょうか。

  1. (1)法定相続分

    遺言書が残されていないケースでは、民法で定められた「法定相続制度」に基づいて相続していくことになります。「法定相続人」の範囲や、遺産相続の割合である「法定相続分」は、民法887条、889条、890条、900条、907条に規定されています。

    法定相続分(ほうていそうぞくぶん)は、配偶者がもっとも優先され、次いで、第1順位である子ども、第2順位である直系尊属(父母や祖父母)と割合が減っていきます。同一順位の者が複数存在する場合は、均等に相続することになります。

    もっとも、法律は相続する割合だけを決めており、何をどう分けるかまでは定めていません。そのため、具体的な財産の分け方については相続人全員で話し合って決めることになります。この話し合いを「遺産分割協議」といいます。

  2. (2)相続争いになりやすいケースとは

    すべての遺産を法定相続に基づき、きれいに分割できれば、もめごとは少ないかもしれなせん。しかし、遺産に土地や住宅など不動産がある場合や、被相続人の介護を担ってきた親族がいる場合は特に注意が必要です。

    遺産の評価額のほとんどを自宅が占めている場合は、自宅を売らなければ法定相続どおりの割合に分割することが難しいこともあるでしょう。法定相続のために、配偶者の暮らす場所がなくなってしまうかもしれません。また、「同居して介護してくれた長男の嫁に多く残したい」と、被相続人が考えていたとしても、子どもの配偶者には法定相続分はないため、そのままでは何ら遺産を相続できません。

    被相続人たるあなたの希望どおりに相続をすすめたいときは、法的に有効な「遺言書」を適切な形で作成すれば、法的な効力を持たせることができます。

2、遺言書において指定できる事項

遺言書は、「どのような内容でも書き残せば法的な効力を持つ」というわけではありません。

遺言によって法的な効力を持たせることができる事項は、大まかに分類すると「財産に関すること」「手続きに関すること」「身分に関すること」の3種です。

法律で定められたこれらの「遺言事項」以外は、遺言書に記載しても法的な効力はありません。しかし、なぜそのように相続するよう指定をしたのかなどを付記することによって、より円満な相続となる可能性があるでしょう。

  1. (1)財産に関すること

    相続分の指定、特別受益の持戻しの免除、遺産分割の方法の指定、5年以内の分割の禁止、相続人相互間の担保責任の指定、遺留分減殺方法の指定などが主な遺言事項です。

    具体的には、法定相続分にかかわらず、自分の財産を、自分の意思で、誰に、何を、どのような割合・方法で相続させるのか(または相続させないか)などを決めることができます。

  2. (2)手続きに関すること

    相続の手続きを行う「遺言執行者の指定・委託」を行うことができます。

    「遺言執行者」とは、土地の登記名義や銀行口座の名義変更といった、相続に必要不可欠となる事務手続きを行う者です。遺言執行者は、家族だけでなく、弁護士や行政書士など第三者を指定することもできます。

  3. (3)身分に関すること

    「認知」、「未成年後見人・未成年後見監督人の指定」など、遺された家族の身分に関することを指定することができます。

    被相続人が、生前は認知できなかった、婚姻関係にない人との間で生まれた子どもにも相続させたいときに有効です。「認知」された子どもは法定相続人となり、財産を相続する資格を得ることができます。また、被相続人が亡くなることによって親権者がいなくなる子どもがいるときも、未成年後見人の指定もしておくことができます。

3、遺言書の種類、書き方、特徴

相続は、被相続人が亡くなった時点でスタートします。つまり、遺言が効力を発生する時点で、書いた本人は当然亡くなっているため、遺言に曖昧な記述や不明確な部分があったとしても、真意を確かめることができません。

そこで、遺言の解釈で無用な混乱が生じるのを避けるために、遺言書の方式や効力などを民法第960条から第1027条において、詳細に定めています。ここでは、平成30年12月時点で法的に認められている遺言書について解説します。

なお、近年の相続に関する諸問題に対応するため、平成30年7月に法改正が実現し、遺言書の作成に関する規定変更なども行われました。施行日が平成31年度中と予定されています(たとえば、自筆証書遺言の財産目録部分がパソコンで作成できるようになる予定です)。そのため、今から遺言書を作成する際は、弁護士や税理士などに確認することをおすすめします。

  1. (1)自筆証書遺言

    一般的に行われることが多いのが「自筆証書遺言」(民法第968条)です。自筆証書遺言とは、遺言者本人が、内容と、日付および氏名を自筆し、押印することで成立します。

    自筆証書遺言は、証人を用意する必要がないため、誰にも見られず、いつでもどこでも紙とペンと印鑑があれば手軽に作成できます。しかし、あくまでも自筆で行われることが必要であるため、パソコンなどで入力し印刷したものでは認められません。

    また、相続を開始する際、自筆証書遺言を発見した相続人は、家庭裁判所に対して「検認」の手続きを請求しなければなりません(民法第1004条第1項)。検認を経ずに勝手に開封した場合、5万円以下の「過料(かりょう)」を支払わなければならなくなります。

    なお、自筆証書遺言書は、原則自分で保管することになるため、紛失や改ざんの可能性があります。ただし、改正された法律が施行された際は、財産目録など一部のみコピーなどが認められたり、法務局などで保管してもらったりすることが可能となります。詳細は弁護士など専門家にアドバイスを受けることをおすすめします。

  2. (2)公正証書遺言

    「公正証書遺言」(民法第969条)とは、2人以上の証人と公証人に遺言の存在と内容を保証してもらう遺言書です。

    公証役場へ出向き、遺言書を書く本人が遺言の内容を伝え、公証人が記述します。公証人と打ち合わせをする、関係書類をそろえるといった準備が伴い、自筆証書遺言と比べてやや手間と費用がかかりますが、専門家である公証人が作成するため、形式不備による無効の心配がありません。また、原本は公証役場で保管されるため、改ざんのおそれもありません。すでに公証手続きを経ているため、内容も明らかであることから、相続開始後の検認手続きも不要です(民法第1004号第2項)。

    公正証書遺言の場合、仮に遺言者が署名することができない場合には、公証人がその旨を記載すれば、署名に代えることが可能であるため(民法969条4号)、身体に不自由がある場合にはこの方法で遺言書の作成が可能になります。

  3. (3)秘密証書遺言

    「秘密証書遺言」(民法第970条)とは、遺言の存在を証人と公証人に証明してもらう遺言書です。公正証書遺言と同じく2人以上の証人を自分で用意しなくてはなりませんが、こちらは遺言書の内容を知られることはないため遺言の秘密は確実に保持できます。

    しかし、遺言書作成時に内容の確認ができないため、開封時は家庭裁判所の検認が必要です。自筆証書遺言と同様に、検認を経ずに勝手に開封した場合、「過料」が科されます。

    なお、保管は自ら行う必要があるため、やはり改ざんや紛失の懸念は残ります。コストがかかる点もデメリットと考える方も少なくないようです。

  4. (4)特別方式遺言

    「特別方式遺言」(民法976条など)は、死期が迫っているなど通常の方式での遺言が難しいような状態であるときに、迅速かつ簡易な方法により遺言書を作成することが認められる特別な方式です。特別方式の遺言には、「死亡の危急に迫った者」「伝染病隔離者」「在船者」「船舶遭難者」の4種類の立場について認められています。

    これらはそれぞれ危篤のとき、伝染病で隔離されているとき、船上にいるとき、遭難したときの例外的な場合に認められる遺言です。遺言者が普通方式の遺言書ができるようになってから6ヶ月生存した場合は、効力を失います。

4、遺言書が法的に無効になってしまうケース

せっかく遺言書が作成されていても、残念ながら法的な効力を持たせられないものだったというケースは少なくありません。法的な効力のない遺言書の内容が火種となり、かえってトラブルが大きくなってしまうこともあり得ます。

法的な効力を持つ遺言書を作成するためには、登記情報など自らの財産内容を改めて洗い出して正確に書き写す必要があるでしょう。そのほかにも、気をつけるべきポイントを知っておく必要があります。

  1. (1)遺言書を有効に作成できる能力・状態にあるか

    遺言の作成には、被相続人自身の意思能力(事理弁識能力)が必要です。たとえば、認知症の状態で書いたとする遺言書は無効とされる可能性が高まります。

    なお、成年後見人が就任している成年被相続人については、一時的に自身の意思能力や判断力が回復したときに、2名以上の医師の立ち合いなどによって作成した遺言書の効力が認められます(民法第973条)。

    また、遺言を有効に行うには、満15歳以上である必要があります(民法第961条)。

  2. (2)法で定められた作成手順・要式が守られているか

    遺言書に法的な効力を持たせるためには、法で定められた作成手順や様式を守る必要があります。次のようなケースでは通常、法的な効力が失われることになります。

    • 本人の手書きではない自筆証書遺言(代筆やPCも原則NG)
    • 「○年○月吉日」などの記載により、遺言書作成日が特定できない
    • 封緘(ふうかん)と本文で押印の印影が異なっている
    • 公正証書遺言、秘密証書遺言の証人の身分が不適格だった(民法974条)
    • 記載されている財産額と現実の財産額がかけ離れている
    • 詐欺・強迫によって記された遺言書
    • 連名による「共同遺言」

5、弁護士に相談して遺言書を作成するメリット

書式、手続きについて懸念があるときは、相続問題に対応した経験が豊富な弁護士や税理士などの専門家に確認したほうがよいでしょう。弁護士に相談するメリットは以下のとおりです。

  1. (1)法的な効力のある、確実な遺言書の作成が可能

    前述のとおり、遺言の要式は非常に厳密な規定が定められており、専門的な知識やサポートが必要となることがあります。特に相続に関しては、平成30年に法改正が行われ、平成31年に施行が控えている状態です。常に最新の状況をキャッチアップしている弁護士のアドバイスを受けることで、法的な効力のある遺言が確実に残せるでしょう。

  2. (2)「遺留分」でもめることを防ぐ

    民法では、遺された家族の生活が最低限保証されるよう「遺留分」が定められています。遺留分とは、被相続人に近い一定の法定相続人に対して、最低限度の相続財産を確保する制度です。

    遺留分を無視した内容の遺言を作成すると、やはり親族間の争いとなる可能性が高まります。遺産相続の経験豊富な弁護士と相談し、自分の意思を示しつつ、相続人の遺留分も考慮した遺言を作成することで、円満な遺産相続をスムーズに行うことができるでしょう。

6、まとめ

不備のない遺言を作成することは、あなたにとっても、あなたの家族にとっても非常に大きなメリットがあるでしょう。

遺言を作成するにあたっては、前提として財産の洗い出しが必要となります。遺言書に関して不明な点があれば、ぜひお気軽に、ベリーベスト法律事務所仙台オフィスへ相談してください。ベリーベスト法律事務所であれば、必要に応じて、税理士や行政書士など他のプロフェッショナルとの連携が可能です。
遺言書の作成から、生前分与、相続税対策など、多岐にわたるサポートが実現します。あなたの希望を一緒に棚卸しし、きめ細かな相続が可能となるでしょう。

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