0120-277-045

平日9:30〜21:00/土日祝9:30〜18:00

メールでのお問い合わせ 24時間・365日受付
メニュー メニュー

【前編】一気飲みで死亡事故が発生するリスクも! 飲酒を強要したらどんな罪になる?

2019年03月01日
  • 暴力事件
  • 一気飲み
  • 死亡
  • 仙台
  • 弁護士
【前編】一気飲みで死亡事故が発生するリスクも! 飲酒を強要したらどんな罪になる?

日本において、年末年始やお花見の季節などはお酒を飲む機会が増える時期です。しかし、そんな楽しい交流の場であるはずのお酒の席で、お酒の弱い方が一気飲みを強要されたり、アルコール依存症気味になっている方などが一気飲みしたりして死亡する事故がたびたび発生しています。

特に、大学生の一気飲みによる事件・事故が全国で相次いでいることから、宮城県内にある大学では「未成年者には、絶対にアルコールを飲ませない」「『イッキ飲み』、『飲酒の強要』などの危険な飲酒は絶対にしない」など飲酒に関する注意を呼び掛けています。本記事では、死亡事故にもつながりかねない一気飲みを強要するとどのような責任が問われるのかについて解説します。

1、一気飲みを強要したらどんな罪に問われる可能性がある?

一気飲みをすると血中のアルコール濃度が急上昇し、急性中毒症状を引き起こしやすくなります。摂取したアルコールの量が致死量に達すると死に至る危険もあります。そのため、軽い気持ちでやってしまったことが犯罪につながることもあるのです。ここではまず、一気飲みを強要した場合にどのような罪に問われる可能性があるのかについて解説します。

  1. (1)強要罪

    暴行や脅迫をして他人に無理やり一気飲みをさせた場合、強要罪が成立する可能性があります。たとえば上司や先輩が、部下や上司に対して「俺の注いだ酒が飲めないのか」「飲まないとクビだぞ」などと言って一気飲みをさせる行為が罪に問われる可能性があります。強要罪の法定刑は3年以下の懲役刑しかなく、罰金刑はありません。

  2. (2)傷害罪

    強要はせずとも、飲まなければならないような雰囲気を作り出して一気飲みをさせ、その結果急性アルコール中毒を起こさせた場合は、傷害罪が成立することがあります。傷害罪になれば、15年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。

    また、このときに一気飲みを止めなかったまわりの方にも、共犯や幇助犯(ほうじょはん)としての罪が成立する可能性があります。

  3. (3)保護責任者遺棄致死罪

    泥酔者をそのまま放置して死亡させた場合は、保護責任者遺棄致死罪が成立することがあります。たとえば、酔いつぶれた人が出たときに救急車を呼ぶ、病院に連れていくなどの必要な措置を取らずに放置していて、まわりが気づいたときには息をしていなかった場合、「保護する責任のある者」として罪に問われる可能性がありえます。保護責任者遺棄致死罪に該当すれば、3年以上20年以下の懲役に処せられます。

  4. (4)傷害致死罪・過失致死罪

    一気飲みをさせられた方が急性アルコール中毒になり、その後死亡した場合、傷害致死罪もしくは過失致死罪が成立する可能性があります。たとえば、飲まなければならない雰囲気を作って一気飲みをさせた結果死亡させてしまった場合は傷害致死罪、結果を意図せずとも飲酒させた結果死亡させてしまった場合は過失致死罪に該当することがあります。傷害致死罪の場合は3年以上の有期懲役、過失致死罪の場合は50万円以下の罰金となります。

  5. (5)傷害現場助勢罪

    傷害事件が起こっている現場で、被害者を助けようとせず野次馬としてはやし立ててしまったときには、傷害現場助勢罪が成立する場合があります。たとえば、お酒の席でイッキコールをかけられている人に対して、同じように「イッキ、イッキ」とコールをかけたり、「もっと飲め!」とあおったりした場合がこれにあたることがあります。この罪が成立する場合は、1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料に処せられます。

2、一気飲みで不法行為責任や使用者責任が問われることも

一気飲みを強要すれば、強要した本人が民事上の不法行為責任に問われることがあります。また、一気飲みを強要する行為が会社の飲み会で行われた場合は、一気飲みをさせた本人のみならず会社自体も使用者として連帯責任を負うことがありますので注意が必要です。

  1. (1)職場などでの一気飲み強要

    会社の上司がお酒の弱い部下に飲酒を強要する、一気飲みをさせるなどの行為は、民事上の責任に問われる可能性もあります。特に、上司と部下、先輩と後輩など上下関係のあるところで起きることも多いので、部下や後輩の立場にあたる方はアルコールに弱い体質であることや飲めないことを事前に伝えておくことが必要です。上司や先輩の立場にあたる方も、飲めない部下や後輩に対して無理にお酒をすすめないよう自制することが必要です。

  2. (2)不法行為責任により損害賠償や慰謝料請求される可能性

    一気飲みをさせたことで相手が急性アルコール中毒になった場合、逮捕されて刑罰に処されるまではいかなくとも、民法上の不法行為責任が生じることがあります。たとえば、相手が急性アルコール中毒になって入院治療を受けなければならなくなった場合は、治療費や入院費用が発生します。加害者側にその費用を負担させるために、損害賠償請求をされる可能性があります。それだけでなく、急性アルコール中毒になって精神的・肉体的苦痛を受けたとして、慰謝料も同時に請求されるでしょう。

  3. (3)職場で一気飲みを強要した場合は使用者責任が生じることがある

    職場の飲み会で上司がお酒の弱い部下に無理やりお酒を飲ませようとした場合は、飲ませた本人だけでなく、会社側に使用者責任が生じたり安全配慮義務違反に問われたりすることがあります。上司の命令だからと言って、勤務時間外に部下がその命令に従う義務はありません。上司の指揮命令下にある取引先との接待の席であっても、お酒が飲めない方が無理に飲酒する必要はないでしょう。
    >後編はこちら

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

お気軽にお問い合わせください ご相談の予約はこちら

0120-277-045

平日9:30〜21:00/土日祝9:30〜18:00

メールでのお問い合わせ
24時間・365日受付

お気軽にお問い合わせください ご相談の予約はこちら

仙台オフィスの主なご相談エリア

【宮城県】
仙台市青葉区、仙台市宮城野区、仙台市若林区、仙台市太白区、仙台市泉区、石巻市、塩竈市、気仙沼市、白石市、名取市、角田市、多賀城市、岩沼市、登米市、栗原市、東松島市、大崎市、刈田郡蔵王町、刈田郡七ケ宿町、柴田郡大河原町、柴田郡村田町、柴田郡柴田町、柴田郡川崎町、伊具郡丸森町、亘理郡亘理町、亘理郡山元町、宮城郡松島町、宮城郡七ケ浜町、宮城郡利府町、黒川郡大和町、黒川郡大郷町、黒川郡富谷町、黒川郡大衡村、加美郡色麻町、加美郡加美町、遠田郡涌谷町、遠田郡美里町、牡鹿郡女川町、本吉郡南三陸町

【福島県】
福島市、二本松市、伊達市、本宮市、郡山市、須賀川市、田村市、白河市、会津若松市、喜多方市、相馬市、南相馬市、いわき市、桑折町、国見町、川俣町、鏡石町、石川町、浅川町、古殿町、三春町、小野町、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、西会津町、磐梯町、猪苗代町、会津坂下町、柳津町、三島町、金山町、会津美里町、下郷町、只見町、南会津町、広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、新地町、大玉村、天栄村、玉川村、平田村、西郷村、泉崎村、中島村、鮫川村、北塩原村、湯川村、昭和村、檜枝岐村、川内村、葛尾村、飯舘村

【山形県】
尾花沢市、上山市、寒河江市、酒田市、新庄市、鶴岡市、天童市、長井市、南陽市、東根市、村山市、山形市、米沢市、寒河江市、上山市、天童市、東根市、尾花沢市、新庄市、米沢市、長井市、南陽市、鶴岡市、酒田市、朝日町、飯豊町、大石田町、大江町、小国町、金山町、河北町、川西町、庄内町、白鷹町、高畠町、中山町、西川町、舟形町、真室川町、三川町、最上町、山辺町、遊佐町、山辺町、中山町、河北町、西川町、朝日町、大江町、大石田町、金山町、最上町、舟形町、真室川町、高畠町、川西町、小国町、白鷹町、飯豊町、三川町、庄内町、遊佐町、大蔵村、鮭川村、戸沢村、村山市、村山市、大蔵村、鮭川村、戸沢村

【岩手県】
盛岡市、宮古市、大船渡市、花巻市、北上市、久慈市、遠野市、一関市、陸前高田市、釜石市、二戸市、八幡平市、奥州市、滝沢市、雫石町、葛巻町、岩手町、紫波町、矢巾町、西和賀町、金ケ崎町、平泉町、住田町、大槌町、山田町、岩泉町、田野畑村、普代村、軽米町、野田村、九戸村、洋野町、一戸町

【秋田県】
鹿角市、大館市、北秋田市、能代市、秋田市、男鹿市、潟上市、由利本荘市、にかほ市、大仙市、仙北市、横手市、湯沢市、小坂町、藤里町、三種町、八峰町、五城目町、八郎潟町、井川町、美郷町、羽後町、上小阿仁村、大潟村、東成瀬村

【青森県】
青森市、弘前市、八戸市、黒石市、五所川原市、十和田市、三沢市、むつ市、つがる市、平川市、平内町、今別町、外ヶ浜町、鰺ヶ沢町、深浦町、藤崎町、大鰐町、板柳町、鶴田町、中泊町、野辺地町、七戸町、六戸町、横浜町、東北町、おいらせ町、大間町、三戸町、五戸町、田子町、南部町、階上町、蓬田村、西目屋村、田舎館村、六ヶ所村、東通村、風間浦村、佐井村、新郷村

上記地域にお住まいの方

ページ
トップへ